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Last Decade

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2006年 02月 10日

フォス・ド・イグアス

フォス・ド・イグアス_c0049109_2352498.jpgフォス・ド・イグアスのバスターミナルに着いたのは朝6時台で、まだ外は暗く、生憎雨も降っていた。これではこの日予定していたイグアスの滝を観光するのは中止しなければならなかったが、まだ時間はいくらでもある。気を取り直して、ターミナル内にあったインフォメーションで目星をつけておいた宿の場所を聞くと、地図と丁寧な英語で教えてくれたので、今度は宿に電話して空きを確認すると、これまたわかりやすい英語で応対してくれ部屋も空いていた。旅ってこんなに簡単なものだったのかと、宿に向かう途中のバスの中で感じていた。宿は街から少しはなれた閑静な住宅街にあり、主人は女性でエヴェリーナといって宿の名前にもなっていて、清潔なベッドが並んだドミトリーは実に快適そうで、1階にあった談話室のような場所も落ち着いた雰囲気だった。雨は止んだようだったが、これから滝に行く気もしないので、どこかないかとそのエヴェリーナに尋ねると、パラグアイ側のシウダー・デル・エステに行ってみてはどうかと言われた。このイグアスの滝のある場所はブラジル・アルゼンチンそしてパラグアイ3ヶ国の国境が接する場所でもあり、パラグアイ側のそこは税金がかからないタックスフリーの街となっており、ブラジルから多くの観光客が国境を越えて買い物に出かけていた。バスは雨で床が濡れていたが滑り止めとしておがくずがばら撒かれていて、拭いてもだめなら吸わせてみようということかと感心した。

フォス・ド・イグアス_c0049109_23521883.jpg国境での出国審査もパラグアイ側の入国審査も簡単なものだった。ブラジルの観光ビザはマルチタイプのものだったので特にここで出国したからといって問題はなかった。われわれ島国の人間にはこの国境という人工的な線は何度通っても面白いものであり、本当に越えた途端に言葉も変われば、街の雰囲気も変わった。雨のせいもあるだろうが、シウダー・デル・エステの街は廃水処理が悪いのか、じめじめしていて暗い雰囲気だった。店というよりは蚤の市のような屋台にビニールシートを被せてあるような程度の場所が多かった。ひと通り見てまわったが、特に欲しいと思うものもなかったので、パラグアイの通貨を少し両替した以外は、すぐにブラジルに戻った。あまりの早さにパラグアイの国境では係官になにごとか言われたが、言っている意味がわからずそのまま出国した。この2国の国境にはイタイプーダムという世界一の発電量を誇る巨大なダムが建設されていた。1日数回のツアーがあるというので行ってみると、運良くすぐにそのツアーが始まった。まずは建設当時からの映像で説明を受けるのだが、言葉がわからなくてもこのプロジェクトの大きさは理解できたが、やはり映像よりも実物はさらに圧倒的で、ダムによりできたパラナ川の湿地帯の広大さと、そこから見える地平線が大陸の大きさを物語っていた。最後にはサイレンの音とともに、一斉に水が放出されて、その水量に圧倒されながらツアーは終了した。

夕食はエヴェリーナに薦められたシュラスコ屋に行ってみることにした。シュラスコという名前は知っていたが、実際に食べるのはこれが初めてだったが、いろいろな肉の部分を串刺しにして次々と給仕が運んでくるので、欲しければ合図して少し切り分けてもらえる仕組みになっていた。味は悪くなかったが、塩・胡椒以外にはそんなに味付けもしていないので、それほど多く食べられるというわけではなく、やはり牛肉は焼肉のようにたれをつけて白いご飯と一緒に食べるのが一番美味いと思った。ただお腹一杯食べたにもかかわらず、値段は本当に安かった。

by gonburimo | 2006-02-10 23:53 | South America 1998


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