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Last Decade

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2005年 03月 09日

フュッセン-インスブルック

観光案内所の教えてもらった通り、駅前からオーストリア行きのバスは出発した。何の変哲もない普通の路線バスである。当時はまだユーロがなかったので、ドイツならマルク、オーストリアならシリングという風に値段も2種類あったはずである。さすがに国境には検問所があった。一旦バスが停まると、ゲートから係員が出てきてバスの中に入ってきた。一応パスポートのチェックでもあるのかなと思っていたら、運転手と少し話をするとそのままバスから降りていってしまった。え、というくらいのあっけなさ。いくらなんでも一瞥ぐらいはしても良さそうだ。もしかしたら、鋭い観察力と経験でこちらが知らない間に見るくらいはしていたのかもしれない。でも、パスポートも見ないで日本人とわかったのだろうか。もしも入国ビザの必要な国から来た場合は、自分から申告しなければならないとは逆に気が許せない国境であった。

なにはともあれオーストリアに入国することができた。目的の駅は駅員もいないような小さなものだった。しばらくして列車が来たので乗り込む。この列車はルート的にまた一度ドイツに入ることになる。終点はガルミッシュ・パルテンキルヘンといってドイツ最高峰のツークシュピッツェの登山口となっている。ここまでの車窓が素晴らしかった。スイスでは時間と予算の都合もありアルプス周辺を見ることはできなかったが、このドイツアルプスの眺めも決してそれに劣ることはないと思われた。ガルミッシュ・パルテンキルヘンで列車を乗り換え、国境の村であるミッテンヴァルトへ。さすがにここではパスポートチェックがあったが、日本人とわかると一瞥しただけで返してよこした。せっかくだから出入国のスタンプでも押してもらいたいところだが、そんなことをお願いする間さえもないぐらいのスピードであった。

フュッセン-インスブルック_c0049109_23245091.jpg

Multimap.com

国境からインスブルックまでは1時間ほどの旅となり、ちょうど渓谷の中を列車は走っていく感じであった。。こちらの景色もまた、見ていて飽きないものだった。まだ見足りないと思っているうちに、インスブルックに到着した。2度に渡り、冬季オリンピックの行われたインスブルックであるが、人口13万人の小さな街である。一日もあれば、それも徒歩で充分に見てまわれる規模だった。

珠玉のチロル地方

by gonburimo | 2005-03-09 23:27 | Europe 1994


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